熱回収とは、余剰熱や発生熱を利用して有効活用するものです。具体的にはゴミ処理工場などで、ゴミ燃焼によって発生する熱を暖房や給湯の熱源として用いる例が挙げられます。現在は都市の建物内の空調に活用するケースも増加しており、地球環境に優しい取り組みとして注目を集めています。都市における活用例では、ヒートポンプ方式や全熱交換器方式がメインとして挙げられます。

ヒートポンプ方式は、低温の空気中から熱回収し、高温の熱として利用するものです。身近な例ではエアコンをはじめ、冷蔵・冷凍庫や洗濯乾燥機、給湯システムや床暖房などが挙げられます。最近では、街中に設置されている自販機などにも、ヒートポンプ方式が採用されるようになっています。熱回収の方式で次に挙げるのが、全熱交換器方式と呼ばれるものです。

これは、空調などによって失われる温度と湿度を回収する方式です。ヒートポンプ方式が熱だけを回収するのに対し、全熱交換器方式は湿度も回収できるメリットがあります。その分、省エネ効果が高い面がありますが、湿気回収の際に不快な臭いが伴うデメリットもあります。温泉施設などの大型施設では、浴槽などの排出湯を活用して給湯や冷暖房、床暖房に利用したりします。

ゴミ焼却場では、発生する熱源を空調や給湯に活用するものです。廃棄される熱源を再利用することで、石油や石炭などの化石燃料の削減に寄与します。ボイラー工場などでは、エコノマイザー(節炭器)なる装置が導入されており、ボイラーの燃焼効率の向上につなげています。